ウーバーイーツ配達員の確定申告のやり方!

ウーバーイーツや出前館などの配達員は気軽に始めることができるため、本業として稼働している人や会社員をしながら副業としてやっている人が増えています。

ウーバーイーツの配達員は会社に雇用されるアルバイトではなく個人事業主であるため自分で確定申告をする必要があります。
今回はウーバーイーツ配達員の確定申告のやり方について解説します。

ウーバーイーツ配達員は確定申告が必要か?

①確定申告とは?

1年間の所得と税金を計算して税務署に報告する手続きのことを確定申告といいます。所得税法では、収入がある人は自分で所得を計算して税務署に申告する「申告納税方式」という方法が採用されています。
このためウーバーイーツ配達員として収入を得ている人は原則として確定申告する必要があります。

確定申告をする必要があるにもかかわらず申告を行わない場合は「無申告加算税」や「重加算税」、「延滞税」など本来納めるべき税金に加えて多額のペナルティが課されるおそれがあるため、申告をしていない人は速やかに確定申告をしましょう。

なお、確定申告を「知らなかった」といった理由により申告をしていなかった場合でも税務調査により明らかになった場合にペナルティが軽減されることはないので申告をきちんと行う必要があります。

原則として確定申告が必要なウーバーイーツ配達員ですが、申告を行わなくても良い場合があります。この条件について本業で行う場合と副業で行う場合について説明していきます。

②本業のウーバーイーツ配達員の場合

会社などに属さず、個人事業主やフリーランスとして活動するウーバーイーツ配達員の場合は、配達員としての収入を含めて所得が48万円(基礎控除額)以下の場合は確定申告が必要ありません。

所得税の計算は、所得金額から各種所得控除を引いた差額に税金が課せられます。所得金額に応じてすべてに人に認められるのものが基礎控除額なので所得が48万円以下の場合は課税所得金額が0となり確定申告をする必要がありません。

赤字の場合にも確定申告の義務はありませんが、青色申告により赤字を繰り越す場合など、申告によりメリットがある場合もあるので、慎重に検討する必要があります。

「収入金額」と「所得金額」の違いは?

「収入金額」と「所得金額」はよく混同されやすい言葉ですが、違った意味があります。

「収入」とは、事業をしている場合のいわゆる「売上金額」のこと、給与収入の場合は源泉徴収税額や社会保険料などが天引きされる前の金額のことをいいます。

「所得」とは、事業をしている場合は収入から必要経費を引いた後の金額、給与収入の場合は給与収入から給与所得控除額を引いた後の金額のことをいいます。

③副業のウーバーイーツ配達員の場合

会社員として働いている場合など副業でウーバーイーツ配達員として活動し収入を得ている場合は、1年間の所得が20万円以下の場合は確定申告をする必要はありません。

ただし、年間の給与が2,000万円を超える場合や複数の会社から給与を受け取っている場合などは確定申告が必要となります。

確定申告の方法は?

ウーバーイーツ配達員の所得区分について

所得税法上、所得は10区分に分類されますが、ウーバーイーツ配達員の場合は確定申告をする前にまずどの所得に該当するのかを把握しておく必要があります。

①事業所得

事業所得の事業とは反復、継続、独立して同種の行為を行うような場合をいうためウーバーイーツを本業として活動している場合はこの区分に当てはまるでしょう。

事業所得の場合は、「青色申告」で確定申告を行うことが可能となるので、「開業届」など必要な手続きを行うようにしましょう。

詳しくは以下のページをご覧ください。

なお、事業所得は以下の算式で求めることができます(青色申告の場合)。

事業所得 = 総収入金額 − 必要経費 − 青色申告特別控除

②雑所得

雑所得は、9区分の所得区分のいずれにも当てはまらない場合に該当するため、ウーバーイーツを副業として活動している場合には、この区分に当てはまるでしょう。

会社員として副業で行っている場合のほか、年に1回たまたま収入が入ったようなケースでは雑所得として申告します。
雑所得で申告する場合は事業所得のように青色申告はできないので注意しましょう。

なお、雑所得は以下の算式で求めることができます。

雑所得 = 総収入金額 − 必要経費

ウーバーイーツ配達員の売上について

ウーバーイーツ配達員の売上については、支払明細書を基に計上します。

支払明細書はスマホアプリから確認する方法とパソコンから確認する方法がありますが、PDFをダウンロードするためにはパソコンから確認する必要があります。

スマホアプリでの確認方法

スマホアプリから支払明細書を確認する方法は以下の手順となります。

支払明細書の確認方法

①「Uber Driver」のアプリを起動し、ログイン

②左上の三本線をタップ

③「売り上げ」をタップ

パソコンでの確認方法

パソコンから支払明細書を確認する方法は以下の手順となります。

支払明細書の確認方法

Uber Eatsパートナーサイトからログイン

②「お支払明細」→「明細」をクリック

③週ごとに明細が表示されるので「PDFをダウンロード」をクリック

ウーバーイーツ配達員が経費にできるものは?

必要経費は人それぞれ違いますが、「配達をするために直接必要なものかどうか」という点が大切な考え方です。

プライベートでのみ使うものは必要経費として計上できないのはもちろんですが、自転車など仕事とプライベート両方で使っているものについては、プライベートとして使っている部分と事業のために使っている部分を分けて、事業の部分のみ経費として計上します。これを家事按分といいますが、プライベート部分と事業部分を使用距離で分けるなど合理的な基準で計算する必要があります。

なお、白色申告の場合は事業の割合が5割超の場合しか必要経費にできないので、注意してください。

具体的には以下のようなものが経費として認められる可能性が高いでしょう。

・配達のために使う自転車・原付バイクの購入費用やレンタル費用
・配達のために使うヘルメット代
・配達のために使う雨具代
・配達のために使うバッグ代
・配達のために使うスマホ代や通信費、予備バッテリーやスマホホルダー代

まとめ

今回はウーバーイーツ配達員の確定申告について説明しました。

気軽に始められるウーバーイーツ配達員ですが、配達員として稼働する場合はアルバイトではなく個人事業主として確定申告の義務が生じます。

これまで確定申告をしたことがない人も忘れずに申告するようにしましょう。