自分で申告するときの注意点|個人事業主や小さな会社が最初に決めておきたいこと

決算・申告をどうするか

「会計ソフトがあるし、自分で申告できそう」

個人事業主の方の中には、
帳簿から申告までご自身でやっている方も一定数いらっしゃいます。

一方で、小さな会社の場合は少し状況が違います。
社長が経理をしている会社は多いですが、

  • 日々の記帳は自分
  • 記帳のチェックや決算、申告は税理士

という形が多く、申告まで完全に自分でやっている会社はそこまで多くありません。

理由はいくつかありますが、

  • 法人税申告の手続きが個人より複雑
  • 決算書や勘定科目内訳明細書の作り方に一定の形式がある
  • 税務署・都道府県・市町村への申告

など、手続き面の負担が増えるからです。

ただ、個人事業主でも小さな会社でも、
帳簿は自分でつけているという方はかなり多い印象です。

今日は、そういう方を前提に
自分で申告する、あるいは自分で帳簿をつけるときに意識しておきたいことを少し書いてみます。

「帳簿をどこまで細かくするか」を決めておく

会計ソフトを使い始めると、意外と悩むのがここです。

例えば

  • 勘定科目を細かく分けるべきか
  • 補助科目を使うべきか
  • 取引先ごとに管理するべきか

ただ、このあたりは
細かければ良いというものでもありません。

例えば

  • 個人事業で年商800万円
  • 取引先10社程度
  • 外注も少ない

このくらいであれば、帳簿を細かく作り込みすぎると
作業量ばかり増えることもあります。

一方で、

  • 年商2,000万円
  • 外注先が複数
  • 売上の種類がいくつかある

この状況で

売掛金
買掛金
預り金

のような大きな科目だけだと、

あとで数字を見ても帳簿の状況が分かりません。

ただ、だからといって帳簿を細かく作り込みすぎる必要もありません。

私の感覚では、

「あとで自分が説明できる程度」、「取引内容ごとの残高がわかる状態」

まで作れば十分です。

帳簿は、きれいさよりも
続くかどうかの方が大事です。

正直、ここで帳簿を細かく作り込みすぎて、記帳自体がだんだん負担になってしまう人も多いです。

お金の流れはなるべく分ける

帳簿を自分でつける場合、ここはかなり影響が出ます。

理想としては

  • 事業用口座
  • 事業用カード

を分けておくことです。

ただ実務では

  • 開業したばかり
  • 個人カードを使っている
  • 生活費と同じ口座

という状態もよくあります。

個人事業なら

事業主貸
事業主借

で整理することになります。

小さな会社でも似たことは起きます。

例えば

  • 社長の個人的な支払いを会社カードで払う
  • 会社口座からプライベート費用が出る

こうなると

役員借入金・役員貸付金

が増えていきます。

ただ、会社の場合は少し事情が違います。

会社と個人は別の主体になるため、本来はお金を分けて管理することが前提になります。
同じ感覚で処理してしまうと、会社と個人のお金の区別があいまいになってしまいます。

私なら、

事業のお金が動く場所をできるだけまとめる

ここは早めに整えます。

個人の感覚でお金が混ざる状態を作らないだけで、
帳簿の整理もしやすくなりますし、後で説明もしやすくなります。

記帳のタイミングは「週単位」にしておく

自分で帳簿をつけている方で多いのが、

「月末にまとめて入力」

というパターンです。

ただ、実際は

  • 忙しい月
  • 売上が増えた月
  • 経費が多い月

こういうタイミングで後ろにずれていきます。

そして気が付くと

年度末にまとめて入力

という状態になります。

これはかなり大変です。

領収書を探したり、
支払いの内容を思い出したりすることになります。

私なら

週1回

にします。

  • 30分〜1時間
  • 記憶が残っているうちに処理

この方が結果的にずっと楽です。

小さな会社の場合は「決算前の整理」が大事

小さな会社では、

  • 日々の帳簿は自分
  • 帳簿のチェックや決算、申告は税理士

という形が多いです。

この場合、実務的に重要なのは
決算前の帳簿の状態です。

例えば

  • 残高が合っていない
  • 勘定科目がバラバラ
  • 社長の私的支出が混ざっている

こういう状態だと、
決算のタイミングでかなり整理が必要になります。

決算の直前にまとめて整理するより、

  • 日々の記帳
  • お金の分け方

を整えておく方が結果的に楽です。

最後に

個人事業主の場合は、
申告まで自分でやっている方も一定数いらっしゃいます。

一方、小さな会社では

  • 記帳は社長
  • 申告は税理士

という形が比較的よく見られます。

ただどちらの場合でも、

  • 帳簿をどこまで細かくするか
  • お金の流れをどう分けるか
  • 記帳のタイミング

このあたりの前提が決まっていないと、
帳簿の負担は大きくなります。

最初から完璧な帳簿を作る必要はありませんが、
続けられる形にしておくことは意外と重要です。

帳簿は、続けることの方が大事です。
もし途中で「このやり方でいいのか」と感じたときは、
そのタイミングで一度整理しておくと後が楽になることが多いと思います。